毎年ニュースで耳にする「梅雨入り宣言」は、気象庁が実際の雨雲の動きを観測して発表するもの。地域によって毎年バラつきがあり、時に大幅に修正されることもあります。
一方、暦の上の「入梅(にゅうばい)」は、
太陽の角度を基準に計算で決まる、いわば”カレンダー上の梅雨入り”。
毎年ほぼ6月11日頃と定められています。
「入梅」の「梅」は、&の始まりがちょうど梅の実が熟す時期にあたることから。雨が降る季節ということだけでなく、実りの季節でもあることから「梅が雨(つゆ)を呼ぶ」として「梅雨」や「入梅」という言葉が生まれました。
エアコンも天気予報もなかった時代、農家の人々はこの「入梅」を目安に田植えのスケジュールを立てていました。まとまった雨が来る前に、先人たちはすでに空の動きを暦に刻んでいたのです。
🌧️梅雨時期の「養生(セルフケア)」と過ごし方
入梅を迎えると、空気中の湿気(湿度)がグッと高くなります。東洋医学(漢方)では、この余分な湿気のことを「湿邪(しつじゃ)」と呼び、体に溜まると重だるさや胃腸の疲れを引き起こしやすいと考えます。
この時期を心地よく乗り切るための、おすすめの過ごし方をご紹介します。
① 食事の養生:水分を巡らせ、胃腸を労る
湿気を体の外へ追い出し、胃腸を元気にしてくれる食材を意識して摂るのがおすすめです。
- 体内の余分な水分を出すもの:きゅうり、ハトムギ茶、あずき、大根
- 胃腸の働きを整えるもの:豆腐、大豆製品、じゃがいも
- 梅雨の「気」を巡らせるもの:まさに今が旬の「梅干し」や「紫蘇(しそ)」。酸味や香りのあるものは、どんよりした気分をスッキリさせ、消化を助けてくれます。
② 暮らしの養生:小さな「温活」と「除湿」
外は蒸し暑くても、雨で肌寒かったり、冷房が入り始めたりして、意外と体の中は冷えやすい時期です。
- ぬるめのお風呂に浸かる:じんわり汗をかくことで、体の中にこもった余分な湿気と熱が抜けていきます。
- 香りを味方につける:お部屋でお気に入りのアロマ(柑橘系やペパーミントなど清涼感のあるもの)を焚くと、空間のジメジメ感が和らぎ、心も軽くなります。
- 一枚を手放さない
冷房の効いた室内は意外と冷え冷え。薄手の羽織りを一枚持ち歩くだけで、冷えからくる不調を防げます。 - 晴れ間の換気
梅雨の晴れ間は絶好の換気チャンス。10分窓を開けるだけで、室内の湿気がグッと下がります。
🍀さいごに
雨が多くなるこれからの季節は、お出かけが億劫になったり、なんとなく気分が沈みがちになったりすることもありますよね。ですが、暦の上での「入梅」は、植物や大自然にとっては「恵みの雨を蓄え、力強く成長するスタートの合図」でもあります。私たちも、この時期は少しアクティブな活動をお休みして、お家の中で美味しいお茶を飲んだり、ゆっくり本を読んだり。大切な心と体を「潤し、整える期間」として、優しく過ごしてみてはいかがでしょうか。
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